当たり前
人が生まれる、というのは、当たり前ではない。
生まれた命に関する様々な事件があるたび、娘を出産した頃を思う。
ある程度の年齢になり、体が出来上がると、人は動物だから、命を生み出す能力が整う。
若すぎる年齢で、思いがけない命を授かる場合もあるが、晩婚化であったり、職業の都合で、妊娠を先延ばしにした結果、いざ産もうとした時に授からないこともある。
結婚して、すぐにほしいと思っても、願いがすぐに叶うとは限らない。
運良く?、妊娠したからと言って、月日が満ちれば、ポンと生まれるわけでもない。
そして、生まれてから、健康に大人になれるか、それもわからない。
幼い年齢の子供になにかあると「小さな命」と言うけれど
命には、小さいも大きいもない。
妊婦に「病気じゃないんだから」なんて言う時代もあった。
そう、病気じゃない。でも、だからこそ、大変なのだ。
だって、しばらくの間、体にふたつ心臓があるんだよ!
人が生まれることは、育つことは、当たり前ではない。
生きていくことも。
不思議な話だ。
人はいつか死ぬのに、それは当たり前なのに、生まれ、生きることは、当たり前じゃない。
私は、しっかり生きているのかな
ちょっと、そんなことを考えた。