小学校受験14
よく、「お受験」はドラマにもなるし、そして「これは、ドラマだから」と思うような事件が、実際にある。
実際、殺人事件まであった。有名小学校に合格したお子さんが、不合格だったお子さんの母親に殺され遺棄された事件だ。
誰に言われたのか、テレビドラマからの情報だったのか、「受験番号は、絶対に言ってはいけない」と聞いていた。
なぜか。
合格番号を聞いた人が、その小学校に電話をして「辞退する」と伝え、本人家族が説明会に行くと「取り消しになっている」と告げられた事件があったりするからだ。
小学校も、定員が決まっている以上、辞退と言われれば、次の補欠番号の家庭に連絡をする。そこで、小学校も考えている。辞退するには、二次試験の合格証を提出させる。偽造出来ないように、割印までされた合格証。これが届いてはじめて、学校は辞退を確定するのだ。
さて、まだインフルエンザに娘がかかる少し前、つまり、全然盛り上がらないクリスマスと年末年始のあとの話。
幼稚園の卒園準備で保護者が集まった時、誰にも言ってないはずなのに
ランドセル、お受験、そして、補欠の話になり、黙っていると
二番目のお嬢さんを無事私立に合格させた、というママが
「ああ、国立ね~。最後にまたくじでしょ。まあ、くじの補欠でまわってくるのは、ひとりかふたり、運が良ければ3、4人よ。5番以降?無理よ。無理、無理。まわってくるわけないわよ~」
と大声で笑った。
私、フリーズしてたかも。
だって、実は、うちの娘は補欠の5番だったんだもん。
なんで5番を強調するんだろう、なんで知っているんだろう、、、と思いながら珈琲を飲み
解散になって歩きだすと、追いかけてきたそのママ
「ちょっと!結局番号何番?受験番号何番なの?」
直球だ。
「あ、番号?、、、、運が逃げると困るから、言えないわ」
とかろうじて打ち返す。
「あら、そう!」と言い、ふん!と言ったかどうかは覚えてないけど、その後、そのママと卒園まで、いやそれから二度と会話をすることはなかった。
本当に、番号を聞く人がいるんだな、と思ったし、怖かった。
ちなみに、この年、娘が入学した小学校には、8人ほどが補欠から入学している。