机 (リビング派と机派)
一時期、リビングやダイニングで勉強させるとよい、というのが流行った。
会話をしながら、雑音の中で、とかいろいろ。
そうやって東大に合格させました!
でたよ~、決めセリフ(小声)
さて、それに乗ったわけでもないのに、私が仕事から帰ると、だいたい娘はリビングというかダイニングというか、で勉強?していて、とにかく自分の机にいなかった。
寂しいから、と、テレビもついていた。
でも、私は違うと思った。
せっかく広い机があるのに、何で机で勉強しないの?
机は、、、というと、勉強道具だけでなく、パズル、ビーズ、雑誌、、、とにかくいろいろなものが山積みで、物置状態。
もう机は捨てます!と、泣くまで怒った。
片付ける、と、行っても右に寄せるか左に積むかの差で、なまじ広い机なので、かろうじてノートを広げられるスペースはできる。
そのうちまた、ひろがる。
怒る。
泣く。
片付ける。
また寄せる。
何度繰り返しただろう。
でも、リビングで勉強することを、私は許さなかった。
その後、小学校5年の終りに引越をして、娘の部屋は広くなった。
でも、机の上は、さほど変わらない。
中学にあがり、少しずつ片付いてきたけれど、、、。やはり山積は微妙に続いていた。
中学2年。
成績が落ち込んで、志望校のレベルを下げなくてはならないかと私は内心考えていた。
そんなある日。
娘が1日かけて部屋を掃除して、机の上には、デスクライトと、わずかなファイルになった。
そして、二度と、机の上に、なにかの山が出来ることはなかった。
机の前に座ると、すぐになにかを広げて勉強体制になる。
お母さん、机が広いって、ホントにいいね!と娘が笑った。
これを言うと、どれ程ひどい成績だったのかバレてしまうけれど、次の試験で、娘は40位ほど、試験結果の順位をあげたのだった。
机の上を綺麗なまま保ち、試験の点数も保たれた。
結果が出るまで時間はかかった。
でも、リビングやダイニングでの勉強、というやり方に納得出来なかったし、なにより、娘には向いていないと考えていた。
ある京都大学の教授の話。
人間なんです。文化なんです。これ、数字で証明できんのです。だから、いいんです。こうしてこうしてこうすると人生うまくいきます、正解です、、そんなん、おもろくない!
いろいろなやり方、スタイルで、人は育つ。
うちの子は、机で勉強するスタイルだったってことね。
気の毒に、高校では、机の上が綺麗なだけではダメみたいなんだけど、、、
机で課題をしている娘に、ごはんできたよーと声をかける。