小学校受験6
娘の通っていた幼稚園は、週に二回給食があり、一回はお弁当給食、もう一回はパン給食だった。お皿を持って列を作り、「ロールパンとウインナーパンをお願いします」などと、食べきれるだけの好きなパンをお皿にのせてもらう。娘は、これが大好きだった。
ところが、公立の学区の健康診断はパン給食の日。そして、国立の受験日もパン給食の日。
そして、娘はこの年、皆勤賞を欲しがっていた。
健康診断は、誰もが受けなくてはならないから、欠席にはならない。でも、受験は?
担任に相談すると、遅刻、早退を2回までなら、欠席にはしません、皆勤賞は取れます。
あの、、、昼前に試験があるんです。
朝一番、開門と同時に登園させてください、そうですね、、、30分園にいてくれたら、早退扱いで出しますから!
ありがたかった。これなら皆勤賞を諦めずに受験に行ける。
なんでー?今日はパン給食なのにー!と不満そうな娘を登園から30分後、家に連れ帰った。
あのね、綺麗な御門の小学校申し込んだでしょ?小学校の先生が会いにきてって言ってるから行ってみよう!
えー、じゃ、今日は中に入れるんだねー。
(娘の足で通えるかどうか、一度学校の門まで行ったことがあった。でも、勿論中には入れず、娘は「綺麗な御門の小学校」と呼んでいた。)
そして、、、軽い食事と着替えのあと、私は勝負にでた。
これはね、魔法のボールなの。これをお口に入れて、溶けたら、すごくいいことがあるんだって、小学校行く前にためしてみない?
え?ほんと?やってみたい!
口にいれてやると、、、
「お母さん!とけた!とけたよ!」
えー、良かったねー、じゃ、小学校行ったらいいことあるんじゃない?
「やったー!やったー!いいことあるよね」
溶けるのは当たり前。
だって、日頃食べさせない高級ホワイトチョコボールなんだから(笑)
パン給食のことは既に忘れて、ご機嫌、ウキウキしている娘と、受験に向かう。