明日のほうが きっとしあわせ

昨日より今日、今日より明日。子育て、進学、カトリック生活、仕事、趣味……。

ひとつだけ

以前、お世話になった和裁の師匠。

私はまだ24、5で、自分で着物を着ることも出来なかった。そこで、近所で3ヶ月ほど着付けを習い、その後は、なるべく着物を着る機会をふやした。転居先で、和裁の看板を見つけて、入門すると、すでに成人した孫を持つおばあちゃん先生。

「これからは、尺よりセンチ」と言って、時代にあわせた指導で、いつもニコニコしてらした。でも、「喪服は、持ち込まない」とか、「10回計って一度切れ」とか、縫うことだけでなく、いろいろなことを教えていただいた。先生は若い頃、花街からの縫い物を引き受け、更に腕をあげたという。

今は、孫も成人したし、世の中に貢献したいから、月謝は安めにしてるのよ、と笑ってらした。

二年ほどで、また転居となり、残念ながらお稽古には通えなくなった。

 

娘が小学校に入ってから、知り合いに紹介していただいて、スモッキング刺繍の教室に入った。

独特の色合いや技法で、素晴らしいセンスの先生だった。

こちらは5年くらい、通った。

 

今は、経堂の森れいこ先生のアトリエに通っている。刺繍、縫製、カルトナージュ、、、こちらは作品の完成度が高く、「どちらでお買い求めに?」と言われる仕上がり。行く度に、目から鱗の指導に感動する。

公私ともに応援してくださり、娘までかわいがっていただいている。

 

あれも、これも、とはいかない生活の中、好きな針仕事をひとつだけ。

贅沢な「ひとつだけ」