手作りマスク一枚に
マスクを作る人が増えた。
私もそのひとり。
最初は、みんな慣れないし、ハンカチにゴムを通しただけとか、普通の四角い手作りマスクを見かけると、申し訳ないけど、「それはないよねぇ!」と思っていた。
私がマスクを作るきっかけは、辻仁成さんがInstagramに手拭いで作ったマスクをアップしているのを見て、あ、これカッコいい!と思ったから。立体マスクの型紙は、ネットにいくらでもあるよ、と書いてあった。
沢山ある中から辻さんと同じ?型紙で作ってみたり、いくつか試作して、自分なりに型紙を作った。
早速、娘に縫ったマスク、InstagramやFacebookにアップしたら、、、、、近所のブティック店主から「うちで売らない?」と連絡がきたのだった。
ブティックのSさんは、「俺は洋服屋だしさ。マスク、しかもコロナで儲けるのはちょっと違うと思ってるから、迷惑かけちゃうけど、、、。」
お互い、赤字にならない程度で売ろう、と決まった。
マスクにつけるゴム紐が手に入らず(ネットでも売り切れかバカ高いか)、途中からマスク本体だけになったが、ブティックに来るお客様は「安いなぁ。ありがとね。」と買っていく。
今日は3個、今日は7個、と連絡がきて、また作ってブティックに届け、半月ほどで50枚以上縫った。
友人から欲しい!買いたい!と問い合わせが来ると、ブティックには出さない布や、刺繍を入れて、送った。
お金はいらない、と思っていたのに、お金や食料品を送ってくれる友人もいた。
(いまは、自粛で閉めている)刺繍アトリエの先生からのラインに「あなたのマスク、きっと誰かの役にたっていますよ」とあった。
じーん、、、とした。
マスクひとつ
わかっていたつもりだけど、この一枚から、私は心豊かな人々に囲まれて生きているのだな、と改めて思う。