美容師のKさん
久しぶりに美容室に行った。
「こんなところまで、ありがとね」と駅まで車で送迎してくれる。
お気に入りというか、すでに20年の付き合いになる美容師Kさん。
あちらが、どう思っているのか知らないけど、友人のように思っている。
kさん、たまたまカットに行った美容室で担当してくれて、その後独立したのだけれど、それがまた我が家の近く。Kさんの美容室は繁盛して、スタッフも増え、店舗も大きくなった。
順調、というのがピッタリに見えたし、人生は「思い描けば叶う」と言う。
私は「人生なんてうまくいかないことの方が多いもの」と言う感じだから、羨ましいなあと思っていた。
そんなKさん、独立して経営者という立場になった後半、店舗の貸し主やスタッフ、いろいろな問題が一気に来て、精神的にかなり参っていた。家族の病気等もあった。
昨年、しっかりスタッフの再就職を見届けて美容室を閉め、ご自身の住む地域に、奥さまと新しい美容室を作った。
「おれ、美容師なんだよね」
元々、腕は確かな美容師。
今は、経営者であることに変わりはないけれど、軸足が美容師にあることで、生き生きしている。
「おれさ、○○さん←アタシ の言ってたこと、やっとわかったっていうか、、、、数年大変だった、、、。今、美容師として楽しいのは、あの苦労があったからっていうのもある。」
いやいや、私に比べたら順風満帆に見えますけど?(笑)
彼には、いつも言われる。
あんまり頑張りすぎないで。こうなりたいって思っているだけで、大丈夫。そうなっちゃうからさ。
そうなっちゃいたいな~。