京都3
はり清での夕食。
幸せだった。
料理は勿論、その佇まいにやられる(笑)。
昔、商社系の仕事をしていた時に、社長の代理で伺った句会から、随分、いろいろな会社の役員さん達にかわいがっていただいて、関西での句会の場が、贅沢なことに、はり清だった。
大旦那さんが、私の句を気に入ってくださり、京都の冬、「雪大文」の美しさを教えていただいた。
雪大文は、夏の大文字の後に、冬、雪が少し降った時分に、文字が浮かび上がる情景だ。
さて、20年ぶりのはり清。
若旦那に代を譲り、なんと大旦那は、「鍋と包丁が手放せなくて」賄いを志願したと言う。
なんとも贅沢な賄い!
さてさて、今回のお料理は、若旦那。
確かに、盛り付けなど、若さがある気もするけれど、お味は、江戸から続く歴史が土台となって、ため息がでる美味しさ。
いつもは、好き嫌いの多い娘が、もくもくと箸を運び、なんと、ふぐデビューまで。
一番下のお孫さんが二十歳になるまでは、頑張りたいとおっしゃる大旦那さんと握手をして、はり清を後にした。