複雑な家庭
複雑な家庭ってなんだろう
その反対は平凡な家庭?円満な家庭?
単純な家庭って、聞かないもんね
母子家庭、父子家庭も珍しくなくなったとはいえ、偏見や差別は、今でもある
実際、感じるし
芸能界で活躍する方々で
「母子家庭で家計を助けるために」なんて話は、いくつもあったし
負のイメージも、健気に頑張ってるイメージもある
だけど、何か事件がおきると
「複雑な家庭」で育ったから
「頑張りきれなかった」
なんか、、、落差がひどい
先日亡くなった三浦春馬さん
芸能界へのきっかけは、母子家庭で一人っ子だから、お友達が出来るようにレッスンに通ったから
と聞いて、かわいいひとり息子を亡くして、母親はどれほど辛いだろうか、、と胸が痛んだ。
公開前の作品や撮影途中の作品もあって、現場としては、無責任との声があがりそうなのに、彼の才能や努力を惜しむばかりで、彼がどれほど愛されてきたかがよくわかる。
Instagramを開けると、沢山の人々が次々と彼の画像や動画をあげている。
そして、「複雑な家庭」の話がとうとう出た。
両親の離婚、母子家庭、母親の再婚、離婚
ひとつの家庭に家族が出たり入ったりするのは「複雑」なのだろうか
家族や元家族が、売れっ子になった三浦さんを金づるにし
「結局お金なんですよね」とこぼしたというのが本当なら
「複雑」とかいう問題ではないと思う
家族は、
うまくいっている時は「絆」なんて言うけれど
うまくいかない時は、完全に切りようがない「柵」でもある
どんなに困っても、最後の命綱であるべきもの、、、なんだろうけれど
私は両親が揃い、弟がいて、親戚もたくさんいる家庭で育った
見た目は、複雑ではない家庭だったのだろうけれど
もう20年以上、帰っていない
写真やアルバムも、ほとんど処分した
暗くて苦しい思い出ばかり
新しい、自分の作る家庭を夢みたけれど
平凡で円満な家庭は、手に入らなかった
今、娘とふたり
彼女はいつか「複雑な家庭」で育った、と言われるのだろうか
経済的なことでかわいそうに思うことも多いのだけど
家庭環境のせいにしない人生であってほしい
うちは複雑な家庭じゃなくて、ふたりきりの単純な家庭だよ
なんでもふたりで相談して、ここまできたんだから
人は、もっともな理由をつけたがる。
でも、複雑な家庭、という言葉を使う人は、本当にその言葉の意味を理解しているのだろうか。
三浦春馬さん
素晴らしい役者だった
それは、沢山の努力、汗や涙で作ったもので、生きた時間も、自ら止めた時間も、彼のもの
彼の30年の人生の記録に「複雑な家庭」という記述は、無意味で無駄だ。