ゆとり教育世代と天才
たまたま、通勤電車の中で開いたYouTube
それぞれ経歴は違う華々しいものだけど、この人達は天才なんだな、と思った
後にいるオーケストラも命懸け(に見える)演奏だったし、濁りの無い旋律は、息をするのを忘れるような衝撃と感動を巻き起こす
ただ、この人達、天才だと言われたら、否定も肯定も似合わない
私は、今は亡き頼近アナウンサーが、定期的に取材していた頃の幼かった五嶋龍も見ているが、才能もあっただろうけど、その教育過程は目を見張るものだった
幼い段階で開花した演奏は、独奏に聞き惚れて、指揮者が次のタクトを振り忘れるほどだった
母親の五嶋節さんにお会いする機会があって、その時に聞いた話もすごかった
ヴァイオリンの練習は立って行うから疲れる→だから、それ以外のことで足を疲れさせたくない→おんぶして移動する
空手もやる、ギターもやる、勿論勉強もやる
10代では、自分の進路で親と言い合いになる場面もあったけど
ヴァイオリンは、僕の一部
とまで言ってすでに世界的なヴァイオリニストでありながら、ハーバードで物理を専攻した
東京芸術大学時代から頭角を表し、世界的なミュージシャンとの共演で一気にブレイクしたけれど
そんな共演などなくても、世界がその実力を見逃さなかっただろう
いまや、彼の作曲したヴァイオリン曲は、スタンダードになりつつある
葉加瀬太郎はさておき、五嶋龍は、所謂ゆとり世代にカウントされるらしい
まあ、ニューヨークで生まれ育って、関係ないかもしれないけど
それでも、ゆとり世代と呼ばれる世代について聞かれた時に彼は
「仕方ないんじゃないですかね」
と答えた
今、世の中は、芸術を楽しむ場面が削られている
天才達は
仕方ないんじゃないですかね
と、飄々としているんだろう
その腕を、その才能を磨きながら
だからこそ、天才なのかもしれないな